メディア定点調査2024


今年も、博報堂のメディア定点調査が発行されました。この調査では、毎年1月にアンケートによる各メディアへの接触時間を集計しています(https://mekanken.com/projects/media-survey/)。

この調査に含まれる「メディア総接触時間」について考察します(実際のグラフは以下):

テレビの接触時間について

過去10年を見るとテレビへの接触時間は20%(2015年:152.9時間⇒2024年:122.5時間)減少しています。さらに、この調査では、テレビにおけるネットコンテンツ視聴もテレビへの接触とカウントされており、従来の放送やCATV経由でのコンテンツ視聴はもっと少ないのが現状です。

テレビデバイスにおけるネットコンテツ視聴は、米国では約4割となっています※1。また、国内における同様の調査はありませんが、TVer場合、視聴の約3割がコネクティッド(ネットコンテツを見れる)TV※2という状況であり、国内テレビデバイスにおけるネットコンテンツ視聴も2~3割であると思われます。

そのため、国内における放送・CATVへの接触時間は、以下のように、この10年で約半分(152.9⇒85.75時間)まで落ち込んでいると思われます:

  • 2015年:152.9時間 (ネットコンテツ視聴は稀であったため補正なし)
  • 2024年:85.75時間 (ネットコンテツ視聴を30%として補正:122.5時間*0.7)

一方、ネット系デバイスは以下のように約1.8倍まで伸びています:

  • 2015年:169時間(68.1+20.6+80.3)
  • 2024年:305.25時間(テレビ分の30%を加算:68.9+37.9+161.7+122.5*0.3)

また、テレビによる広告売上は電通日本の広告費によると、以下のように11%減でしかありません:

  • 2014年:19,564億円
  • 2023年:17,347億円

この理由としては、「広告出稿主がデジタル化に乗り遅れている」だと思われます。ただし、米国におけるテレビ広告マーケットの縮小率も以下のように10%程度であり、グローバルなトレンドであると思われます:

ネット系(パソコン、タブレット端末、携帯/スマホ)の接触時間について

ネット系(パソコン、タブレット、携帯/スマホ)合計接触時間の増加率と、総務省が発表している固定ブロードバンドのトラフィック(https://www.soumu.go.jp/menu_news/s-news/01kiban04_02000237.html)増加率の相関をプロットすると以下のグラフになります:

この2つの相関係数(R)は0.91であり、そこそこ高いものになっています。また、右上のポイントは2021年(コロナ期における外出自粛)のものです。線形近似の見方としては、以下になります:

  • デバイス接触時間の増加が0でも10%ぐらいはトラフィックが増加する(ベースとして年率10%ぐらいトラフィックが増加している)
  • 接触時間が1%増えるとトラフィックが1.534%増加する

ただし、相関係数が高いのは2021年のデータがあるからであり、これを外すと相関係数は-0.22となり、評価が難しくなります(要検討)。


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